伊勢豊の無駄話
豊洲市場の一日(第1話)
『豊洲の朝はまだ夜の中で始まる』
豊洲市場の一日は、夜が明ける前から静かに動き出します。
代表が市場に入るのは、まだ空が暗い頃。
この時間帯は、マグロの“素の状態”が一番よく見えると言われています。
温度変化が少なく、光の影響も受けにくい。
だからこそ、魚の本質が浮かび上がるのです。
競り場に向かうと、
尾の身の色、脂の質、筋の入り方、身の締まり――
仲卸たちがそれぞれの基準で一本一本を見極めています。
その中で、伊勢豊の代表はいつも通り。
でも魚を見る目は驚くほど静かで真剣です。
「この魚は、あの店の赤身好きの大将が喜ぶな」
「こっちは脂が軽いから、あそこの寿司屋に合う」
代表は魚を見ると同時に、
お客様の顔を思い浮かべて仕入れを決める
一心助けの心意気を持った代表です。
豊洲の朝は忙しい。
でも、慌ただしさの中に、
魚と向き合う静かな時間が必ずあります。
その時間に、代表はいつも同じことを思っています。
「今日も、いい魚を届けたい」
その気持ちがあるからこそ、
長くお客様に愛され続けているのです。
[2026/03/17]
